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育児相談

家庭での育児

入 浴

[入浴の方法]
*湯温は、38度~40度くらいで、夏場はややぬるめに冬場は少し熱めにします。
*乳児ほど体温に近いぬるめにしましょう。
*お湯につかる時間は5分~10分くらいにしましょう。
*お湯につかる深さは、胸のまん中くらいまでで、肩までつかるは体への負担が多くよくありません。
*入浴することで水分が失われるので、入浴後は水分補給をしてください。

[かぜをひいているときはお風呂はどうするの]
かぜをひいていても、37.5℃以下の体温で普段と同じように元気であれば入浴してもかまいません。さっと短時間で切り上げて、湯冷めをしないように注意しましょう。高熱のときや、熱がなくてもつらそうなときはお風呂はひかえましょう。

幼児期の食事

[食が細くて困っています]
子どもは生まれつき消費エネルギーに応じて、食べ物の摂取を調整する能力を備えていることが分かっています。もし両親が全量摂取を強要すると、自然に備わった子どものシステムを乱すことになります。バランスのよい食事を用意し、子どもにはそれを食べるか否か、食べるのであればどれだけ食べるのかを子ども自身に決めさせましょう。

[むら食いで困っています]
ある日はまったく食べないのに、次の日はいつもの倍食べることはよくあることです。子どもの食べる量を予測するのは難しいことです。それぞれの個性があるように、子どもによっても、どれくらいの食物量が必要かは子ども自身がいちばんよく分かっていす。食べる量は子どもにまかせて、両親は健全な食生活を学習する手助けをしてあげてください。

泣 く

[何をしても泣きやみません(2~3ヶ月)]
赤ちゃんは泣くこと意外に表現する方法がありません。次のようなことがありませんか。

  1. おむつは濡れていませんか?
  2. おむつかぶれで痛がっていませんか?
  3. ミルクをほしがっていませんか?
  4. 体に虫がはいずっていませんか?
  5. かぜの症状はありませんか?
  6. 耳だれはありませんか?(中耳炎)
  7. 腕をだらんとさせていませんか?(肘内障)
  8. ちゃんとうんちが出ていますか?
  9. 着せすぎたり、薄着にしすぎたりしていませんか?

何も思いあたらなくても1日に何時間も泣いているときがあります。こういうことは自然に減少していくので特別な治療も必要ありません。赤ちゃんは泣くものだと割り切ってゆとりをもって接してください。

く せ

[指しゃぶりはどうすればいいですか]
乳児期の指しゃぶりは発達の一つの過程であって、心配しないで見守ってあげましょう。指を吸うことにより、不安を抑制していると考えられています。乳歯がはえそろってから1年以内に止めれば、歯にはそう影響がないようです。長期的な指しゃぶりは、歯に悪影響をおよぼすと同時に、指の変形などの問題が生じます。3歳~4歳を過ぎても続くようであればご相談ください。

排 泄

[うんちの色が緑色で心配です]
食べ物は胃で消化され腸に入り、腸の粘膜から栄養分と水分が吸収され、最後に残ったのがうんちです。この腸を通過するとき、いろんな臓器からの消化酵素がうんちに混ざります。うんちの色はこの消化酵素の中に含まれている色素によって決まってきます。赤ちゃんの黄色いうんちの色は、ビリルビンという黄色い色素の色です。うんちの中のビリルビンは、空気に触れると一部が緑色の色素に変化するため、うんちの色が緑色になってしまいます。したがって、赤ちゃんにとっては何の問題もありません。

[機嫌がよく、食欲もありますがうんちが水っぽいので心配です]
乳児期のうんちの回数は、飲むたびにする子もあれば、毎日は出ない子もいます。どんなタイプであれ元気がよく、いつものようによく飲んでいれば心配ありません。乳児期はどちらかと言えば、水っぽいうんちの時期なので、それをすぐに下痢と考えなくてもいいでしょう。しかし、急に水様便になり機嫌が悪くミルクの飲みの悪いときは受診してください。

[便秘で困っています]
うんちをするのに苦痛を伴う場合を便秘といいます。毎回硬いうんちが出て、肛門に傷が生じて痛みを感じると子どもは痛みをさけようと我慢するようになります。我慢するとよけい硬くなって出にくくなり、無理に出すとまた肛門に傷が生じて痛みが増すといったように悪循環に陥ります。便秘のときの工夫として、マルツエキス・砂糖水・果汁などを与えてみましょう。
離乳の中に野菜やイモ類をつぶしたもの、果物などを加えるのもよいでしょう。綿棒浣腸(綿棒にベビーオイルなどをつけて、肛門に挿入)ほとんどの場合この方法で便がでます。浣腸(どうしても出ないときはイチジク浣腸をしてください)浣腸が習慣になることはありません。浣腸することで、便秘の習慣を治しましょう。

頭部打撲

[頭をぶつけました。医療機関を受診したほうがよいでしょうか]
子どもが机の角で頭を打ったとか、転んだとか自転車から転落したような軽度の頭部外傷では問題になることは少ないですが、ときに急性硬膜下血腫を生じることがあり問題となります。すぐに医療機関を受診したほうがよい場合はつぎのようなときです。

*嘔吐が何度も起こるとき。
*ぼんやりしてうとうと眠ってしまい、起こしてもなかなか起きないとき。
*けいれんを起こしたとき。
*手足がしびれたり、動きが不自然な場合。
*頭痛がだんだん強くなるとき。

打撲のあとすぐに泣き出して、しばらくすると元気になったようなときはまず心配はいりませんが、数日後に発症する急性硬膜下血腫があるので、数日間は気をつけてください。

歩 行

[1歳を過ぎても歩けません]
独り歩きは、10ヶ月から18ヶ月の間にできるようになるのが普通で、個人差があり、他の赤ちゃんと比べて遅いと感じ、心配されることがあると思います。近頃は1歳前後から歩ける赤ちゃんが多いようです。一方、病的な歩行の遅れの場合、遅れ以前に立てない、座れないなど他の問題があることが多いようです。18ヶ月までに少しでも歩ければ、問題はないでしょう。

[歩行中よく転びます]
歩き始めの頃は、平衡感覚がまだ十分に発達していないのでよく転びます。歩けば転ぶものだと考えておいた方がいいかもしれません。そのとき気をつけなければならないことがあります。箸や歯ブラシ、鉛筆などをくわえながら歩いて前のめりに転倒すると、軟口蓋を突き破り頭蓋底に達すると、生命の危険があります。
また、食べ物を口に入れたまま転倒するのも危険です。食物を気道に吸い込んでしまう窒息事故がしばしばみられます。口の中に物を入れて歩くことは避けましょう。大事故につながる恐れがあります。

 

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